Genome Dock

ゲノムドック

ゲノムドックとは

人の体は、遺伝子という一種の「設計図」で構成されています。この設計図を解析することで、自分がどのような病気にかかりやすいのか、どのような体質を持っているのかを詳しく知ることができます。この設計図をすべて調べるのが「全ゲノム検査」です。自分の遺伝子を理解することが、より精度の高い健康管理と病気の予防につながります。

  • 疾患リスクの予測(生活習慣病・がん等、代表的48種以上をカバー)
  • 薬剤感受性の把握(副作用体質・用量感受性の傾向)
  • 家族性疾患リスク/遺伝性疾患の保因者(キャリア)情報の提供※
  • 体質に合わせた運動・栄養などの生活提案
  • 一生使える「自分専用の健康データ」として資産化

遺伝子は、体をつくるタンパク質の"設計図"です。A・T・C・Gから成る約30億文字の配列には、体質や将来の疾患リスクが刻まれています。従来の遺伝子パネル検査が特定の遺伝子だけを調べるのに対し、全ゲノム検査である「ゲノムドック」は、タンパク質をコードする転写領域だけでなく、その働きを調整する周辺領域までを網羅的に解析します。これにより、パネル検査では見逃されやすいリスク要因まで拾い上げ、予防医療に活かせる幅広い情報を可視化することが可能です。

全ゲノム検査

「遺伝子検査」「全ゲノム検査」と聞くと、多くの方が「がんの検査」や「先天異常を調べる検査」をイメージされるかもしれません。もちろん、それらを調べることもできますが、それが目的のすべてではありません。当院の「全ゲノム検査」は、健康診断をさらに精密にしたようなものです。当院では厚生労働省が推進する「保健医療2035」の方針に沿い、予防医学を重視しています。

予防医学には次の3種類があります。

  • 一次予防:病気そのものを防ぐ
  • 二次予防:病気の早期発見と早期治療
  • 三次予防:病気後の機能低下を防ぎ、回復をサポートするリハビリ等

当院が提供する全ゲノム検査は、このうち「一次予防」と「二次予防」を目的にしています。具体的には、さまざまな病気にかかるリスクや、自分に合わない薬の種類を事前に把握する検査です。そのため、「ゲノムドック(全ゲノム検査 for Healthcare)」と呼んでいます。全ゲノム検査では膨大な情報が得られますから、がんについて詳しい専門医にその情報を持ち込めば、より専門的なアドバイスを受けることも可能です。ただし、当院では主に生活習慣病の予防や専門医への紹介など、健康管理のサポートに力を入れています。

全ゲノム検査とは

私たちの体は、タンパク質で構成されています。このタンパク質はアミノ酸が鎖のようにつながってできていて、その配列を決定するのが遺伝子です。遺伝子は、DNAという物質の中の「A(アデニン)・T(チミン)・C(シトシン)・G(グアニン)」という4つの文字の組み合わせで書かれており、人の場合、約30億もの文字が並んでいます。この膨大な遺伝情報をすべて調べるのが全ゲノム検査です。以前は、この解析に15年もかかりましたが、最新の技術(次世代シークエンサー)の登場で、今では1日で解析可能になりました。医療現場でも実用化され、多くの病気の原因を明らかにする役割を担っています。

遺伝子の中には、タンパク質をつくるための「転写領域」と、それを調節する「非転写領域」があります。全ゲノム検査は、両方の領域(約25,000個の遺伝子+周辺領域)を調べます。一方、がんなどの特定疾患を対象にした「パネル検査」もありますが、全ゲノム検査ではパネル検査で見つけにくい疾患リスクまで網羅的に解析できます。当院では、高度な解析技術を用いて、遺伝子の全配列を一度の検査で解析します。自分の遺伝情報を完全に理解することで、自分自身の体の特徴を把握できるのです。

全ゲノム検査を受けるメリット

全ゲノム検査を受ける最大のメリットは、自分の体質を深く理解し、個別に最適化された健康管理が可能になることです。例えば、「将来的に胃がんになりやすい」と分かれば、若いうちから定期的に胃カメラを受けるなど、個別の予防策を立てられます。

遺伝子の配列が人によって異なることを「遺伝子多型」と言い、これは個人の生まれつきの差、つまり個性です。この個性によって病気へのかかりやすさが変わります。全ゲノム検査は、「ゲノムワイド関連解析(GWAS)」という方法で、病気になりやすい体質を具体的に予測します。高血圧や糖尿病、がんなど多くの病気は複数の遺伝子が関係し、生活習慣と併せて発症リスクが決まります。検査を受けることで、自分にとって最適な予防法や生活習慣を選ぶ助けになります。

当院のゲノム検査は以下のことが分かります。

  • GWASによる病気のかかりやすさ予測
  • 薬の副作用やアレルギーを起こしやすい体質の予測

リスク判定の対象疾患

【がん(11種)】
肺がん(腺がん/扁平上皮がん)/胃がん/大腸がん/膵臓がん/肝臓がん/食道がん/前立腺がん/膀胱がん/B細胞性非ホジキンリンパ腫 など

【消化器(7種)】
B型・C型肝炎(慢性)/潰瘍性大腸炎/クローン病/胆汁性肝硬変 など

【循環器・呼吸器(5種)】
冠動脈性心疾患/高血圧/喘息/もやもや病/特発性肺線維症

【代謝・内分泌・泌尿器(7種)】
2型糖尿病/高尿酸血症/脂質異常症/IgA腎症/バセドウ病/シェーグレン症候群 など

【目・耳(7種)】
緑内障(開放/閉塞/正常眼圧)/加齢黄斑変性/白斑/強度近視 など

【骨・関節・自己免疫(5種)】
関節リウマチ/全身性エリテマトーデス/ベーチェット病/強直性脊椎炎/骨粗鬆症

【その他(6種)】
アトピー性皮膚炎/脳動脈瘤/ケロイド/ハンセン病/筋萎縮性側索硬化症(ALS)/川崎病

注:上記は、ゲノムドックでリスク判定が可能な疾患の一例です。結果は統…

一度の検査で「一生もの」の価値を

遺伝子情報は変わることがありません。つまり、一度の検査で得られる情報は、一生を通じて使える“健康のナビゲーション”となります。

  • 自分の「弱点」を知って対策できる
  • 家族の健康にも役立てられる
  • 高度な医療・最新研究と連動したサポート体制

医療現場と連携した解析体制

当院の全ゲノム検査は、DNAの配列情報を抽出・解析し、遺伝子変異や個人の特性を評価するソフトウェアを用いて病気のリスクを正確に予測します。国内有数の病院・研究機関と協力し、信頼性の高い解析結果を提供します。さらに検査後も、リスクの高い方には専門的なフォローアップ体制を整えております。

超ハイスループットDNAシーケンサー

NovaSeq X Plus(Illumina社の最上位・超ハイスループットDNAシーケンサー使用)

よくある質問

FAQ

Q. これは診断ですか?
A. いいえ。予防医療のための情報提供(リスク評価・生活提案)が目的です。症状がある/高リスク判定の場合は専門医受診をご案内します。

Q. 精度はどのくらい?
A. 統計的推定に基づく評価で、用いるデータベースや手法により差が生じます。当院は国内実績のある解析会社と連携し、日本人データも踏まえて評価します。

Q. 結果の見え方は?
A. 疾患・運動・食事の3ビューに整理したPDFレポートをご提供し、オンラインでご説明します(本ページ末尾のサンプルPDF参照)。

Q. データとプライバシーは安全?
A. 解析・保管を厳格に管理し、目的外利用は行いません。詳細はプライバシーポリシーをご確認ください。

Q. 保険適用は?
A. 自由診療です。最新情報はお電話でお問い合わせください。

サンプルレポート(PDF)

sample-pdf

疾患リスク・運動適性・食事指針の3ビューで要点を可視化したヘルスケア向けレポートです。診断書ではありません。

検査の流れと費用

1.お電話で予約・無料カウンセリング(目的・既往歴・生活習慣を確認)
2.同意書提出・お支払い(クレジットカード可)
3.採血(所要10〜15分)
4.解析(全ゲノム一括解析/約4週間)
5.結果報告・オンライン説明(約30分)
6.必要に応じた定期検診・連携病院紹介も可能

全ゲノム検査  660,000円 (税込)
解析・レポート・オンライン説明 含みます。自由診療。

【 免責】本ページは予防・ヘルスケアのための情報提供を目的としており、診断・治療の提供を目的とするものではありません。結果は統計的推定に基づき、生活習慣・環境因子等により変動します。高リスク項目や症状がある場合は、専門医の診察・精密検査をご検討ください。

ザ・セルクリニック
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